どっちが貢献している?

A製作所に勤めるAさんとB工業に勤めるBさん。

A製作所もB工業も同じような製品を作る競合メーカーである。

AさんもBさんも仕事は同じようによくできる人で同じ時期に昇進して

部長になっている。

もうすぐ、定年を迎えるという時にBさんは会社から

あと暫く残って教育して欲しいと言われ、

逆にAさんは顧問契約として給料が下がってしまった。

この二人に起きた違いはどこであろう?

 

Bさんは業務はものすごくできるが俺の背中を見て育て というタイプだった。

Bさんが定年を迎える頃でもBさんしか知らないことが多数あり、

いまだにBさんを頼りにしていた。

Aさんは課長時代から部下の育成やマニュアルの整備を行ってきた。

言葉では表現しにくいようなノウハウも丁寧に指導していた。

Aさんが定年を迎える頃には部下はAさんに質問することはなくなっていた。

 

会社とは不思議なものでBさんの方を重宝し、Aさんを認めないものだ。

積極的に何かを行ったAさんの行為はいつしか 当たり前となり

最後は感謝されなかった。

B工業と比較できたならAさんは役員にもなっていたかも知れない。

A製作所とB工業、この先(当面の間)生き残る確率が高いのは

A製作所だと思う。

もちろん、他の部署がB工業のようだったら変わらないが…。